09/07/2013/TUE/九百二十一日目

芸大で授業の日。今日は猛暑でした。

福島第一原「パ」ツの事故当時、現場で指揮を執っていた吉田昌郎元所長が亡くなったというニュースが日本中を駆け巡りました。享年58歳。死因は食道癌。東京電力は訃報が伝えられるや否や「吉田元所長の累計被曝量は70ミリシーベルトであり、事故による被曝が病気に影響した可能性は極めて低い」と因果関係を否定しました。

吉田所長は以前、原「パ」ツの設備管理部の部長を務めており、想定を大きく上回る大津波がくる可能性が指摘された際、そのようなことは現実にはあり得ない、と主張して対策を講じなかったといいます。結果的にその判断の甘さが原「パ」ツ爆発の直接の原因である電源喪失を引き起こすことになるので、吉田所長はあの事故の責任者であると言われています。
しかしその一方で、事故後の現場対応で、東電本店から原子炉への海水注入を中断するよう命令された際、彼はその命令を拒否し、自らの判断で注入を続行しました。もしその判断がなければ、東北と関東一帯は人の住めない地域になっていたと言われています。したがって吉田元所長を日本を救った英雄と讃える人も多いです。確かにその吉田所長の判断がなければ、もしかしたら僕も深刻な被曝を被っていたかも知れません。

これまでに正式に発表されているだけでも、福島第一原「パ」ツの現場勤務での死亡は6人。いずれも東電は事故による被曝は死因に関係がないとしています。

そして今日、その福島第一原「パ」ツ2号機近くの井戸から、1リットルあたり2万2000ベクレルのセシウム137が検出されました。これは4日前の100倍の数値とのことです。一昨日発表されたのはトリチウム、その前はストロンチウム、そして今日はセシウム。何だか訳が分からなくなりますが、各核種、日々着実に過去最高汚染濃度を更新しています。

震度3以上の地震は観測されず。今日は完封。

Posted: 7月 9th, 2013
Categories: パ日誌
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